食物アレルギーについて考えてみた

食持アレルギーは、食物に含まれるタンパク質などを異物として身体が認識して、自分の身体を守るために過敏な反応を起こすことを言います。症状にもいろいろとありますが、最悪の場合は死に至ることもあります。アナフィラキシーショックという言葉を聞いたことがある方がいると思いますが、これはアレルギー反応によっていくつかの症状が複数発生し、血圧や意識の低下が起きたような状態を言います。
日本において食物アレルギー体質のある人は全人口の1~2%といわれていますが、乳児に限定するとおよそ10人に一人の割合で何らかの食物アレルギーがあるそうです。困ったことに食物アレルギーに対する有効な治療法というのはないそうです。ですので、患者の方は「原因となる食物を食べない」という防衛策が大原則になります。

さてここからが本題になりますが、皆さんに提供される加工食品は食品表示法で「アレルゲン表示」が義務付けられています。一例として、この写真はイシイ食品さんの「いっしょがいいね 野菜入りハンバーグブラウンソース」のパッケージです。「食物アレルギー物質(特定原材料7品目:卵・乳・小麦・えび・かに・そば・落花生)不使用」ということがはっきりと消費者に伝わるようデザインされています。「いっしょがいいね」というキャッチは、食物アレルギー体質の人にも食べていただける配慮型商品だという明確な表示になります。
ところが、この食品表示法ですが、今のところ外食分野は対象外です。したがって、外食や学校・病院・宿泊施設などで提供される食品に表示義務はありません。消費者としては食物アレルギー情報を要求したいところですので事業者は自主的に対応を進めているのですが、実は外食の場合は非常に対応が難しいのです。一例をあげると、「原材料が頻繁に変わる」、「色々なメニューを手早く調理するため、調理器具からの予想しない他の食材の混入が防ぎにくい」、などが挙げられます。従って、外食の場合対応には限界があり、「不確かな情報なら安易に情報を出さないほうがいい」ということになります。間違ってアレルゲンが混入した場合(そのリスクが大きいのですが)に重大事故につながってしまうからです。
とはいえ、「アレルギーの子は、家族との外食が夢のような楽しみ」という声もあり憧れともいえるそうです。学校行事でも修学旅行などで外食の機会はあります。大人への自立に向けても外食経験というのは必要になるでしょう。このような社会背景やライフスタイルの変化を考えると、外食産業界も今まで以上にが自主的にアレルゲン対応を進めていくことになると思われます。そして、消費者に対しての正しくわかりやすい情報提供ということに一層の関心が高まっていくのではないでしょうか。
極論を言いますと、アレルゲン物質が混入する可能性がある調理環境であるなら、「提供するすべての食品にアレルゲン物質が含まれる可能性があります」という情報をお客様に伝えることがその企業(お店)の「お客様のことを最優先に考えた姿勢」だと評価できるのかもしれません。

アレルギー食品の管理手法の確立と、お客様に対する正しくわかりやすい情報発信が、今後の外食産業の一つのテーマかと思います。

コムフィット合同会社 大澄秀明

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