ヘルプマークについて

■ヘルプカードとは

(画像出典:東京都福祉保健局)

ヘルプマークとは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方、発達障害、精神障害や知的障害がある方など、外見からでは援助や配慮を必要としていることが分からない方々が周囲の人に配慮を必要としていることを知らせることで援助を得やすくなるよう作成されたマークです。

援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない方々は、周囲の人の理解が得られずに苦しい思いをしていたり、体調の急変時や災害時に適切な対応を受けられるかどうかを不安に感じています。そこで、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるような意思表示のかたちとして、平成24年に東京都でヘルプマークが導入されました。

東京都ではかばん等につけられるストラップタイプの「ヘルプマーク」を作成し配布しています。同時に、都営地下鉄の優先席にステッカーを掲示し、「ヘルプマーク」を身につけた方が優先席に座りやすいようにする取組みを実施しています。

当初は東京都だけの取り組みでしたが、昨年7月には経済産業省において、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて案内用図記号(JIS Z8210)が改正され、「ヘルプマーク」が新たに追加されました。この改正により、「ヘルプマーク」が国内で標準化されたマークとして、配慮や支援を必要とする方々を示す記号として認定されました。このことにより、今後ますます認知度の向上や、今後の全国的な普及も期待されています。

ヘルプマークを入手する対象者として身体機能等に特に基準を設けているわけではありません。発達障がい、知的障がいや精神障がいがある方も対象者として想定されています。また、ヘルプマークの入手にあたり、障害者手帳等、書類の提出は一切必要ありません。

ヘルプマークはわかりやすくシンプルで目立つデザインで、裏面には障がい・病気の特性・症状に合わせて必要不可欠な内容を書き込むことができるようになっています。例えば、知的障害・発達障害がある子ども等の場合には緊急連絡先を、またはその人の特性に応じ、かかりつけ医の連絡先を記載したり必要な支援内容(耳が聞こえません、など)を書いておくことができます。更に発作で倒れて意識がない時等には、ヘルプマークを目立つところにつけておけば、通行人や救急隊員が見つけて対処に役立ててくれることも期待できます。

■ヘルプカードとは

一方、ヘルプマークと併用して使えるヘルプカードとは、緊急連絡先や必要な支援内容などが記載されたカードのことで、障害のある方などが災害時や日常生活の中で困った時に、周囲に自己の障害への理解や支援を求めるためのヘルプマークが記載されたカードです。市町村においては、地域の実情に応じSOSカードや防災手帳など、さまざまなカードや手帳などが作成されていますが、ヘルプカードについても配布が始まりつつあります。

ヘルプマークは外見上わかりやすく目立つことが特徴です。常に人目につくように使われることが前提となります。しかし、ヘルプマークを付けることに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。緊急時や災害時には必要だけど、日常生活の上では席を譲ってもらうなどの支援は必要ないという方や、緊急連絡先などの個人情報を人目にさらしたくないという方もいらっしゃるでしょう。

このような場合に、ヘルプマークの代わりとして所持することが有効なものがヘルプカードになります。

ヘルプマークには「かばんにヘルプカードが入っており必要な支援内容が書いてあります」等の記載をしておき、緊急時に重要な情報はヘルプカードに詳細に記載しておくという使い方ができます。

6年前に東京都でスタートしたヘルプマークはまだ認知度が高くないかもしれません。しかし、昨年JIS登録されたことで、今後は全国レベルで認知度向上が期待されます。ヘルプマークの啓発と共に、ヘルプマークをつける人が増えて周囲の目につくようになれば認知度は高まっていきます。今後、ヘルプマークへの理解が進むことで、ヘルプマークをつけているひとを見かけたら配慮するという気付きや思いやりが高まり、援助が必要な方にとって快適な社会生活が送れる社会になっていくことが期待されます。

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