地元の統一地方選挙を考える(政治ネタではありません)

弊社が事務所を置く静岡県浜松市は来月4月7日に統一地方選挙を行います。市長選・市議選、そして区割り再編の可否を問う住民投票などが行われます。

告示日を過ぎますと各候補者から街頭演説やチラシなどを通じて様々な情報が発信されます。各候補者とも自分の実績や行動力・考え方や想いなど、一人でも多くの人に知ってもらい、そして共感していただき賛同していただきたいと考えるのは当たり前のことですよね。

この候補者の一連の行動を弊社の業務分野の観点で見てみますと、まさにこれは情報コミュニケーションを如何に多くの人にわかりやすく伝えるかという『情報のUD』の考え方そのものです。候補者はまず有権者に自分自信を伝えなければ始まらないのです。伝わらないことには理解も共感も得られません。ところが、有権者にわかりやすく伝えるということの重要性を理解している候補者が以外と少ないことも気になります。しっかりと伝わっていればもっと多くの人が共感してくれた(票を入れてくれた)のに伝わらなかったために票を逃すという機会損失も知らず知らずのうちに発生しているのです。

一つの事例をご紹介します。

この2つの円グラフは昨年10月1日時点の浜松市の年齢別人口です。

人口80万人の浜松市の半数近くが50歳以上だということがお分かりいただけるでしょうか。さらに18歳以上の有権者に絞ると、有権者の半数以上が50歳以上という分布です。65歳以上の「高齢者」と呼ばれる人は有権者の3割以上です。

さて、これは何を意味しているかお分かりですか。

『有権者の半数以上が50歳以上』・・・言い方を変えますと『有権者の半数以上が老限であり、更に目に疾患を持っている可能性がある』ということなのです。浜松市の有権者の半分以上は老眼で、白内障など高齢者特有の見え方をしている人も一定数いると言えるのです。ということは何を言いたいか・・・若い人には伝わる情報も、老眼が始まっている高齢者には伝わっていないことがある(ことが多い)のです。高齢者の皆さんは経験があると思いますが、自宅に届いたチラシやSNSで配信されている候補者からの情報について、『読みづらいから読まなかった』という情報の受け取りを拒否した事例というのは結構あるものなのです。ですので、ベタな言い方をしますと、選挙に勝ちたかったら高齢者にきちんと伝わる情報デザインをしなければ話にならないのです。

私がここでお伝えしたいのは、目の老化・あるいは疾患がある人に対してそういう人々(高齢者・障がい者)にも配慮して情報をわかりやすく伝える努力を候補者の方々はされていますかという問いかけです。浜松市は全国に先駆けてユニバーサルデザインを条例化し、ユニバーサルデザインに積極的に取り組んできたという経緯があります(個人的評価として実際のところはかなり疑問ですが)。UD宣言をしている浜松市の市長候補や市会議員候補の方々が、合理的配慮に関心がないようではいけないと思うのです。選挙活動は若い人だけを対象にしているわけではないでしょう。高齢者にも公平に情報を伝えなければせっかくの支持者・支援者を逃してしまうことになります。

このような視点で活動をしてくれる候補者の方が増えてくれることを望みますが、さあどうでしょうか。