こんなところにもユニバーサルデザイン!?

統一地方選挙も一段落しましたのでこの話題を。

最初にお断りしておきますが、これから事例としてお伝えする出来事は決して「非難」ではありません。とある統一地方選の候補者の方の出来事を書かせていただきますが、その方は私が密かに応援していた方で当選してほしいと願っていた方です。ですので、この記事はあくまでも「応援」として書かせていただきます。

その方は新人候補で「若さ」がセールスポイントの一つでした。若いというだけで応援していたのではないのですが、この新人ならもっと積極的な行政運営が期待できるのではないかと思って変化を期待しておりました。

その方はSNSも活用しており情報発信に熱心でした。朝には「今日の予定」として何時に何処で街頭演説を行うかを発信していました。

     ところが・・・・・

この情報発信のデザインが「痛かった」のです。ご自身の演説の画像の上に赤い文字でスケジュールを書き込んでありました。イメージとしてこんな感じです。

このサンプルはまだ文字を大きくしてありますので判読できるかもしれませんが、文字の大きさによってはかなり読み辛くなります。特に目の老化が始まっている高齢者に対しては致命的なデザインの悪さです。高齢者といっても40台後半から目の老化は始まっていますので、「かなりの数の有権者はこの情報を読んでいないんじゃないかな」と危惧しました。私自身も全く読めませんでした。街頭演説に興味がありましたので近くで行われるのなら行こうかと思っていましたが、読めないので諦めました。

私の勝手な推測ですが、候補者も若いし支援者も恐らく若い方が多いのではないでしょうか。SNSの情報発信担当者も若い人ならば赤文字も自分では読めたはずです。だから気にせずアップしたのだと思います。

でも実際には・・・案の定SNS上に「読めないよ!」といった非難のコメントが寄せられてしまいました(私もすぐにメッセンジャーを使って候補者に修正のお願いをしたのですが・・・間に合わず)。多くの人々が見ているSNS上で有権者からクレームコメントが入るのはよろしくないですよね。しかも積極的に情報発信をしているのにクレームというのは・・・

ユニバーサルデザインを意識されていればこのようなことは起きなかったはずです。高齢者への配慮が足りなかったと言われても仕方ありません。この事例から言えることはこの2点です。

①より多くの人にわかりやすく情報を伝えようとする意識に欠けていた。この結果、伝えたい情報が一部の人には伝わっていなかった。

②情報が伝わらなかったことで情報発信者(候補者)と生活者(有権者)双方の不利益となった。なぜなら間違いなく街頭演説を聞きに来る人の数は減っているはずで、せっかくの支持者を失ったかもしれない(=票の減少)。さらに、その候補者のことを知る機会を失った有権者もいたはずである(=投票判断の誤り)。

「高齢者が目が悪いのは仕方がない」ということでは済まされない時代です。少子高齢化の時代にあって日本人の約3割は高齢者なのです。高齢者が読めることを基準に考えて文字の色や大きさなどのデザインを設計するべきだったのです。

どうでしょうか、ユニバーサルデザインというのは以外と認知されていないのです。選挙の候補者陣営にあってすら気にしていなかったのです(結果として)。そして「知らない」ということがどれだけの不利益を及ぼすかについての「怖さ」もまだまだ認知されていないんです。

では、UDに基づいたデザインとはどうすべきだったのでしょうか。上のケースの場合は白抜き文字にするべきでした。さらに、黒フチをつければより良かったですね。