新年度の補助金情報がだいぶ固まってきています。今回はその中から小規模事業者・個人事業主向けの補助金最新情報をお届けします。
まずはお馴染みの『小規模事業者持続化補助金』から。
令和3年度の第1回小規模事業者持続化補助金の公募は、6月4日申請締切の予定となっています。もうあっという間ですね。こちらの補助金は「通常枠」と「低感染リスク型ビジネス枠」の2枠が設けられています。
通常枠 | 低感染リスク型ビジネス枠 | |
対象 | 小規模事業者・個人事業主 | 小規模事業者・個人事業主 |
要件 | 販路拡大 | 販路開拓(非接触型ビジネス) |
補助上限 | 50万円 | 100万円 |
補助率 | 2/3 | 3/4 |
店舗改装・チラシ作成・看板制作・通販サイト制作などに使える他、低感染リスク型ビジネス枠についてはオンライン化ツールやシステムの導入など設備投資も対象になりました。「もっと宣伝したいけど予算が・・・」とか「通販をやってみたいけどお金がかかるし・・・」と躊躇されている事業主さんにはぜひ活用してもらいたい補助金です。
注意してもらいたいのは、この補助金、申請から採択まで結構時間がかかるんですよね。人気がある補助金だからかと思いますが、申請締切から採択発表まで2ヶ月ぐらいかかると思っていた方がいいです。6月4日締切分ですと採択結果が出るのは8月になってしまう恐れもあります。当然事業に着手できるのはその後ですから、販路拡大のための施策が打てるのは9月以降です。
自費で販路拡大のための広宣費や販促費が賄える方には関係ありませんが、補助金を活用して『なんとかしよう』と考えられている方はこの第1回目の公募にターゲットを当てて準備する必要があります。これを逃してしまうと次回は10月募集(予定)になってしまいます。もう遅いですね。
次に今回はじまる、話題の『事業再構築補助金』です。
これは小規模事業者さんの中には「規模が大きすぎて関係ないや」と思われている方が多いですが、実はそうでもないのです。この事業再構築補助金には『特別枠』というのがありまして、これが狙い目なんですね。
通常枠 | 特別枠 | |
対象 | 中小企業・中堅企業 | 中小企業・中堅企業 |
募集期間 | 3月発表 | 3月発表 |
要件 | 新規分野展開・業態変革・事業再開 ※申請前の直近6ヶ月のうち、任意の3ヶ月の合計売上が コロナ前の同3ヶ月の売上から10%以上ダウン | 新規分野展開・業態変革・事業再開 ※令和3年1〜3月のいずれかの月の売上が 前年または前々年同月の売上から30%以上ダウン |
中小企業の補助上限 | 100〜6,000万円(中小企業) | 500万円(従業員5人以下) 1,000万円(6〜20人以下) 1,500万円(21人以上) |
中小企業の補助率 | 2/3 | 3/4 |
特記事項 | 通常枠よりもスピード感を持って採択発表 | |
採択後の要件 | 補助事業終了後3〜5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加。または従業員一人当たり付加価値額の年平均3.0%増加を達成。 | 補助事業終了後3〜5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加。または従業員一人当たり付加価値額の年平均3.0%増加を達成。 |
この特別枠ですが、ご覧の通り従業員5人以下の事業者には補助額500万円です。そして補助率も3/4となっています。何よりも採択結果が早いのがいいですね。今回の公募の場合、1〜3月のいずれかの売上が前年同月▲30%以上となっていなければならないですが、それほど新型コロナで苦しんでいる事業者さんに的を絞っての補助金ですので採択率も期待できるのではないでしょうか。
他にも、ものづくり補助金・IT導入補助金も引き続き予算計上されています。さらには地方自治体独自の補助事業も今後発表がされてくることかと思います。コロナ禍の経済環境悪化により多くの事業者様が苦慮されています。そのような中、公的資金を活用して現状を打開する事業変革をご検討されてみてはいかがでしょうか。
弊社では補助金申請のお手伝いをさせていただいております。ご不明な点や公的資金活用をお考えの際はお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。